映画の朝ごはん (2023):映画短評
映画の朝ごはん (2023)おにぎりの中に映画界の課題もぎっしり
おにぎり2個とおかず一品+沢庵。一般的には取り立てて珍しくない朝食だ。だがこの弁当が撮影現場で愛され続けている理由を深掘りした結果、低予算・短期間撮影が常識の日本映画界の歴史と現状、さらに課題までをも浮き彫りにする重要なドキュメンタリーとなった。現在、映画界は日本映画制作適正化機構(通称”映適)を設立し、働き方改革に着手中。いかにそれが必須か。本作に登場する弁当店ポパイのような撮影を支える業者にも影響を及ぼしていることも映し出す。翌朝の弁当を深夜に発注するスタッフの無茶振りにも対応。これを美談と取るか?仕方ないと取るか?ここに映画界の未来がかかっているように思える。
この短評にはネタバレを含んでいます