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ベルサイユのばら (2025):映画短評

ベルサイユのばら (2025)

2025年1月31日公開 114分

ベルサイユのばら
(C) 池田理代子プロダクション/ベルサイユのばら製作委員会
平沢 薫

今ならではの製作意図が明瞭で気持ちいい

平沢 薫 評価: ★★★★★ ★★★★★

 コアなファンではないが原作は何となく知っていて、今ならどうアニメ映画化されるのかに興味を抱いて作品を拝見。すると、今回の製作意図が明らかで、その明瞭さが気持ちいい。予告編ではキャラクターデザインが原作と似ていて微妙に違うのが気になったが、本編を見ると、あえて原作そっくりにしなかったのは「原作にある要素を抽出しつつ、まったくのイコールではないものを創る」を目指したゆえの造形と納得がいく。

 物語は、オスカルとアントワネット、2人の人間の意思と生きざまに焦点を当てる。ヴィジュアルは原作の意匠を踏まえつつ、さらに抽象的かつグラフィカルな映像にアレンジ。情感を歌で描くミュージカルでもある。

この短評にはネタバレを含んでいます
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