ヌルボムガーデン (2024):映画短評
ヌルボムガーデン (2024)フェミニズム的な問題意識を孕んだスタイリッシュな韓流ホラー
韓国に実在する有名な心霊スポット「ヌルボムガーデン」を舞台に、郊外の美しい邸宅で起きた哀しくも恐ろしい物語が描かれる。日本でも評判となった『コンジアム』を彷彿とさせるような設定だが、しかしテイストとしては『箪笥』や『4人の食卓』なんかのクラシカルな韓流ホラーに近いと言えるだろう。全体としては予定調和な展開が多いし、ご都合主義的な矛盾も幾つか散見されるものの、しかし丁寧に作り込まれた映像と技巧を凝らした演出は極めてスタイリッシュ。ストーリーの根底にフェミニズムとシスターフッドの視点を忍び込ませている辺りもなかなか巧妙だ。
この短評にはネタバレを含んでいます