監督賞ノミネート
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アレハンドロ・G・イニャリトゥ『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
- 1963年8月15日生まれ
- メキシコ・メキシコシティ出身
ラジオDJなどを経て、初の長編映画『アモーレス・ペロス』でカンヌ国際映画祭批評家週間グランプリを受賞。『バベル』では同映画祭監督賞を受賞し、アカデミー賞では作品賞、監督賞を含む6部門でノミネートされた。『BIUTIFUL ビューティフル』では、アカデミー賞外国語映画賞候補になるなど、重厚でメッセージ性の強い作風は批評家好み。今回は監督賞ほか作品賞、脚本賞でも名を連ねており、初受賞に王手がかかっている。
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リチャード・リンクレイター『6才のボクが、大人になるまで。』
- 1960年7月30日生まれ
- アメリカ・テキサス州出身
インディペンデント映画界で頭角を現し、『恋人までの距離(ディスタンス)』でベルリン国際映画祭の監督賞を受賞。続編の『ビフォア・サンセット』『ビフォア・ミッドナイト』ではアカデミー賞脚色賞にノミネートされている。異色アニメーション『ウェイキング・ライフ』など実験的な作風や、『スクール・オブ・ロック』など万人受けのする作品も得意。今回は監督賞のほか作品賞、脚本賞にもノミネートされ、作品賞と共に監督賞も最有力候補だ。
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ベネット・ミラー『フォックスキャッチャー』
- 1966年12月30日生まれ
- アメリカ・ニューヨーク州出身
ドキュメンタリー映画『ザ・クルーズ(原題) / The Cruis』で映画監督デビューを果たし、ベルリン国際映画祭ほかで高く評価された。その後、フィリップ・シーモア・ホフマンがアカデミー賞を受賞した長編2作目の伝記映画『カポーティ』でアカデミー賞監督賞にノミネートされ、ハリウッド期待の新鋭監督として注目の存在に。じっくりと人間の深層心理を描き出す手腕には定評があり、今回は長編映画4作目にして2度目のアカデミー賞監督賞候補となった。
主な監督作-
マネーボール(2011)
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カポーティ(2005)
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ザ・クルーズ(原題) / The Cruis(1998)
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ウェス・アンダーソン『グランド・ブダペスト・ホテル』
- 1969年5月1日生まれ
- アメリカ・テキサス州出身
長編監督デビュー作『アンソニーのハッピー・モーテル』で注目され、長編第2作『天才マックスの世界』で一躍期待の若手監督となった。哲学的かつ奇妙なユーモア漂う独特の作風は、批評家好み。今回は、独創的かつこだわりの映像世界が際立つ集大成ともいうべき仕上がりで、監督賞のほか作品賞、脚本賞の3部門で初のノミネート。ベルリン国際映画祭銀熊賞をはじめとして各賞で善戦しており、受賞の可能性に期待は高まる。
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モルテン・ティルドゥム『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
- 1967年生まれ
- ノルウェー出身
ミュージシャン志望だったが、ニューヨーク大学で芸術を学び映像の世界へ。ノルウェーのテレビやミュージックビデオ、コマーシャル、短編映画を手掛け、ノルウェー映画のロマンチックコメディー『バディ(原題) / Buddy』で注目を浴びる。ジョー・ネスボの同名小説の映画化『ヘッドハンター』は本国で大ヒットを記録。英語作品での監督デビューを果たした今回、前哨戦でも順当に名前が挙がっており、うれしい初ノミネートとなった。
主な監督作-
ヘッドハンター(2011)
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バディ(原題) / Buddy(2003)