MEG ザ・モンスターズ2 (2023):映画短評
MEG ザ・モンスターズ2 (2023)ライター4人の平均評価: 2.8
期待以上の豪快さで、もはやツッコミも不要に
冒頭から目を疑う「景色」でメガロドン=MEGのパワーを見せつけられた瞬間、豪快に突っ走る本作のスピリットを受け取れる。そこからラストまで人間の犠牲者がどんだけ出ても(その描写が過剰なほどショッキングだったとしても)、作品自体が一息つく気配はまったく見せず、スペクタクルが加速。そんなムードに最後まで乗れれば満腹感を得られることだろう。終盤シークエンスは一周回って笑うしかない。その感覚は前作以上。
深海の探索からしてツッコミどころ多いのだが、怪しい生物のビジュアルなどに目が奪われ我を忘れていく。
MEGの口内からの視点など大胆なカットや、ステイサムやウー・ジンのちょい枯れた味の奮闘も記憶に残る。
“もはやサメ映画ではない”展開に爆笑!
今度も中国大陸との合作だけに、知らぬ間に海洋学者だったリー・ビンビンを亡き者とし、荒木飛呂彦先生激似でおなじみ国民的アクション俳優、ウー・ジンがステイサムと堂々の2枚看板! 成長した姪・メイインとの絡みは、『ワイスピ/ファイヤーブースト』のジェイコブ叔父さんにも通じるファミリー展開。前半のマリアナ海溝での深海サスペンスはなかなか退屈だが、中盤以降になると、“もはやサメ映画ではない”やりたい放題なアトラクション要素&コメディ要素がマシマシ。PG-13にしては、バクバク喰われるわ、『フリー・ファイヤー』のベン・ウィートリー監督らしい乱雑さも味になってくる不思議な仕上がりだ。
ジャンル映画として一つの正解
ジェイソン・ステイサム主演の海洋モンスターパニック第2弾。変わらず見たい物が見られる娯楽作品。
深海からビーチまで舞台を拡げ、多種多様な見せ場を用意してくれていて、痒い所に手が届く構造になっていました。映画の冒頭からジェイソン・ステイサムと巨大ザメ・メガロドンが”出し惜しみなし”状態が続いてくれて、本当に楽しめました。米中合作ということもあってウー・ジンがかなり大きな役で出ています。実質ハリウッドデビューと言って良いのではないでしょうか。活躍に期待です。ツッコミどころもありますが(最高の誉め言葉としての)B級映画として一つの正解を示していると言って良い一本です。
予告編から期待する通りの正攻法の続編
予告編を見て、きっとこうだろうなぁと思った通りの本編が見られるという、正攻法のエンターテインメント映画。タイトル通りに前作の後を描く続編で、前作同様、リアルさよりも見た目の派手さ、気持ちよさを優先。そして観客が期待する方向に沿って"盛り"を増量し、ジェイソン・ステイサムの前に立ち塞がるのが巨大なサメ(のような古代生物メガロドン)だけではなく、人間側にも敵がいたりもする。そして、その方向にサプライズも待っている。
もちろんジェイソン・ステイサムは今回も本領発揮。ちょっとコワモテな表情と、腕力ではなく、いかにも運動神経が良さそうな敏捷な体の動きで、ファンを魅了してくれる。