シン・ちむどんどん (2023):映画短評
シン・ちむどんどん (2023)『仁義なき戦い』シリーズ的に言えば「沖縄死闘篇」だ!
約半年スパンでまさかの第2弾登場! ラッパーのダースレイダーと時事芸人のプチ鹿島、野次馬風情の“選挙漫遊コンビ”が飛び込んだのは復帰50周年の沖縄。つまりは昨年9月の沖縄県知事選だ。巨大米軍基地のあるそこには日本の諸問題が煮詰まっている。
今年、再取材で追加撮影された箇所に注目。野次馬が単なる“野次馬”ではいられなくなるのだ。同じく恐ろしいスピード感で連打された『仁義なき戦い』シリーズ的にサブタイトルを付けるなら、「沖縄死闘篇」だろうか。プチ鹿島の寸鉄人を刺す質問力に笑い、ダースレイダーの渾身のフリースタイルラップに涙し、そして、踏みにじられ続けている民主主義の“命”に思いを巡らす。
この短評にはネタバレを含んでいます