室町無頼 (2025):映画短評
室町無頼 (2025)ライター2人の平均評価: 4
今だから観るべき“愛しき反抗”
大泉洋に時代劇のヒーローが務まるのだろうか?……という不安もあっさり吹き飛ぶ快作。
室町時代の反乱という題材的な点でも時代劇としてはレアだが、いつの時代にも不条理な権力に対する民衆の怒りは沸騰するもの。その中心に大泉洋を置いたことで、反逆がヒロイックではなく大衆的、つまり我々大衆の物語として映るのがいい。
“目”のクローズアップや音楽にセルジオ・レオーネ風マカロニウエスタンのテイストを匂わせつつ、娯楽に徹する潔さにも好感。長尾謙杜のアクション演技にも目を見張った。エキサイティングな逸品。
娯楽大活劇
『十一人の賊軍』を放ったばかりの東映がまたまた大作時代劇を仕掛けてきました。今まで一番格好良い大泉洋が見られるというのは、確かに間違いないですね。貫禄と軽さ、そして実は意外と高い身体能力が満遍なく発揮されています。ライバルの堤真一と共にとにかく華のある殺陣を披露し続けてくれます。この二人に挟まれる感じになった長尾謙杜も頑張っています。入江悠監督は本当に大きなエンタメ大作の達人になってきましたね。もちろんコンパクトな映画も魅力的ですが、こういう大きな映画もどんどん撮って欲しいところです。