さすらいの女神(ディーバ)たち (2010):映画短評
さすらいの女神(ディーバ)たち (2010)喜劇・女は男のふるさとヨ。
カサヴェテス『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』へのオマージュよろしくシャツの胸襟を大きく開けた格好で業界を追放された元TVプロデューサーをM.アマルリックが自作自演。彼が率いるのはケバいメイクに贅肉たっぷり、肌の衰えを隠そうともせず芸もユルユルだが、なぜかおおらかな輝きを放って劇場は大入り満員、ことに女性客を魅了する「ニュー・バーレスク」のダンサーたち。過去の悪行が祟って起死回生を狙うパリ公演をいきなりキャンセルされ、自らの不甲斐なさに落ち込む男を救うのは…。「しょせん男なんて、女性に励まされ癒されることで毎日をどうにか生きてる情けな~い生物なのだ」と我々♂は思い知らされるのである。
この短評にはネタバレを含んでいます