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ROOM237 (2012):映画短評

ROOM237 (2012)

2014年1月25日公開 103分

ROOM237
森 直人

ウサン臭いからこそ楽しい「映画を語る」というゲーム

森 直人 評価: ★★★★★ ★★★★★

映画評を読むのが好きなかたはぜひ観ていただきたい異色(珍作)ドキュメンタリー。キューブリック監督の『シャイニング』について5人の識者が自由すぎる考察を繰り広げる内容だが、これがコジツケや関係妄想の嵐。中には「雲の中にキューブリックの顔が…」って、おい!みたいなトンデモ系も飛び出し、やたら楽しい。

かつて哲学者・鶴見俊輔が唱え、映画評論家・佐藤忠男らも援用した「誤解する権利」という言葉を思い出した。そもそも表現とは意図と受容のズレが肝であり、別に作り手の発言が「答え」や「正解」ではない。教科書的な窮屈さは批評という思考ゲームの快楽の敵だよなあ、と本作の大らかなノリに接して改めて思った次第!

この短評にはネタバレを含んでいます
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