セッションズ (2012):映画短評
セッションズ (2012)障害者の性を大らかな視点で描く
身体障害者のセックスの問題について、当事者の手記をもとに大胆かつ率直に描いた作品である。幼い頃から首から下が全く動かない主人公だが、しかし男性機能はいたって健康。おのずと恋愛や性への欲求が募るわけだが、セックスをタブー視する社会の偏見が彼に重くのしかかる。
本作はそんな主人公とセックス代理人…つまり障害者に性の手ほどきをする女性との交流を通じ、可笑しくも切実な人間の性欲について考察していく。その語り口は実に大らかでユーモラス。セックスは決して後ろめたいものではない、それは我々が生きている証なのだと。
それにしても、これが日本では成人指定とは呆れた。映倫関係者は恥を知るべきだろう。
この短評にはネタバレを含んでいます