ミトン (1967):映画短評
ミトン (1967)何度見ても胸がキュンとする珠玉のパペット・アニメ
『チェブラーシカ』の生みの親ロマン・カチャーノフのパペット・アニメーションといえば、どれもお洒落でノスタルジックで可愛らしくて、切なくて優しくて心温まる作品ばかりだが、中でもこの『ミトン』は何度見ても胸をキュンとさせられる。雪の降り積もる寒いロシアの冬、とある団地に住む幼い少女は犬が大好きだが、しかし母親に飼うことを許してもらえず、一人寂しく自分の赤い手袋と戯れているうち、その手袋が子犬に変身してしまう。孤独な少女のささやかな願いが生んだ、キラキラと煌めくファンタジーの世界。見る者の心の奥底に眠っている童心を呼び覚まし、忘れかけていた幼い日へと連れ戻してくれる作品だ。(レンタルDVDあり)
この短評にはネタバレを含んでいます