So Young~過ぎ去りし青春に捧ぐ~ (2013):映画短評
So Young~過ぎ去りし青春に捧ぐ~ (2013)若気の至りは私だけじゃない、と共感する傑作
初の一人暮らし、初のお酒、初の……、といろいろな初体験をし、遊び倒した大学時代。さんざんっぱらバカなことをしでかし、思い出しては赤面。ヴィッキー・チャオの監督デビュー作は、誰もが経験した青春へのリリカルな讃歌であり、情感豊かに描かれるドラマから若気の至りやその結果が伝わってくる。時に胸が痛いほどだ。特にグッときたのは卒業後の登場人物描写。過去を無きものにした人もいれば、過去の亡霊に縛られる人あり、抱え込んでいた疑問の回答を見出す人あり。取り返せない一瞬へのさまざまな思いが去来し、諸行無常を感じさえもする。大学の卒業制作というには出来が良すぎるが、ヴィッキーの才能と人脈を考えると納得。
この短評にはネタバレを含んでいます