アダム・チャップリン (2010):映画短評
アダム・チャップリン (2010)『北斗の拳』にインスパイアされた人体破壊カーニバル
イタリア産B級映画が衰退して久しい昨今、その唯一にして最後の砦と呼べる制作会社ネクロストーム。ひたすら血みどろスプラッターにこだわった同社の作品群は間違いなく観客を選ぶはずだが、まず試しに一本を選ぶとすれば本作をおススメする。最愛の妻を無残に殺された男アダム・チャップリンが、悪魔に魂を売って無敵の肉体を手に入れ壮絶な復讐に挑む。監督・脚本・撮影・音楽・主演を兼ねるエマヌエーレ・デ・サンティは日本のマンガに強い影響を受けたそうだが、本作が『北斗の拳』にインスパイアされていることは明白で、やり過ぎなくらい徹底した人体破壊描写のオンパレードに笑みがこぼれる。(GYAO!にて5/25まで無料配信)
この短評にはネタバレを含んでいます