アンナプルナ南壁 7,400mの男たち (2012):映画短評
アンナプルナ南壁 7,400mの男たち (2012)何故最後に「ソウル・ボサノヴァ」?
スポーツ的な意味での登山に関心を持てない僕にとっては、なぜ5人に2人が死ぬ岩壁に登ろうとするのかがまず理解できないのだが、最後まで観てもその謎は払拭されない。生還した者の目には決まって「疲労と心痛と不安」しかないなんて、それじゃあ登らなきゃいいじゃないか。ほとんど人生論・精神論で山に登ってるような手合にいささか付き合いきれないのも事実だが、そうした精神を理解できる少数の者たちは「仲間」が遭難すればすぐさま行動を起こす、その繋がりには感心する。ただ、事件当時に彼らが居た場所と、取材時に居る場所がまったく違うので多少混乱するし、“救出作戦”の展開もやや判りづらいのが作品としての難点か。
この短評にはネタバレを含んでいます