わたしは生きていける (2013):映画短評
わたしは生きていける (2013)自分がティーンの女子ならこういう恋愛映画が見たい
架空の世界を舞台に10代の少女の恋愛を描く映画は昨今多いが、この映画は別モノ。ヒロインに特殊な資質はなく、世界を救うこともない。彼女はただ人を愛し、歩き続けることによって自分を変えていく。
彼女が歩きはじめると、世界は彼女にさまざまな貌を見せる。残酷な貌も隠さない。光溢れる初夏の川辺、冷えたアスファルトの道、どこまでも続く丘陵。撮影は「パレルモ・シューティング」のフランツ・ルスティヒ。北の微かな光を捉えた映像は、陰鬱な曇天も美しい。
また、英国好きも必見。監督はスコットランド出身、ロケ地はウェールズ南西部、挿入歌もニック・ドレイクなどの英国産だ。
この短評にはネタバレを含んでいます