おやすみなさいを言いたくて (2013):映画短評
おやすみなさいを言いたくて (2013)仕事か家庭かの普遍的なジレンマを描く作品
世界の紛争地帯を渡り歩く女性報道カメラマンが、命の危険と隣り合わせの仕事を取るのか、それとも安定した家庭生活を取るのかの二者択一を迫られ、家族への愛情と仕事への使命感の狭間で深く苦悩する。
言うなれば働く母親のぶち当たる大きな壁をテーマにした女性映画ではあるが、しかし同時にこれは、性別に関係なく己の仕事に情熱を傾ける全ての家庭人に共通するジレンマだとも言えよう。
果たして自分は何のために働いているのか、その仕事には家族を犠牲にするだけの価値があるのか。様々な疑問や問題を提起しながら、人間の生き様というものについて考えさせる作品だ。
この短評にはネタバレを含んでいます