ふたつの祖国、ひとつの愛 イ・ジュンソプの妻 (2014):映画短評
ふたつの祖国、ひとつの愛 イ・ジュンソプの妻 (2014)韓流ドラマもかくやの夫婦愛に学ぶ事は多いはず
韓国の国民的画家イ・ジュンソプ氏の作品は見ことがあっても、彼の生涯については知らなかったので、本作を見て素直に感動した。ジュンソプと愛妻、山本方子さんとの関係を軸に歴史のうねりのなかで韓国と日本が直面してきた多くの問題を浮かび上がるが、いちばん心に残ったのは夫妻の強い絆だ。朝鮮人差別が普通だった1940年代に恋を成就させ、朝鮮戦争のさなかに離ればなれになった夫婦が交わした手紙からジュンソプのロマンティストぶりが伝わる。韓流ドラマもかくやの愛情表現たっぷりな手紙を今も大切にする方子さんの可愛いこと! 困難な時代や状況に負けずに一途に愛を貫いた夫妻の姿に学ぶことは多いはずだ。
この短評にはネタバレを含んでいます