圧殺の海-沖縄・辺野古 (2015):映画短評
圧殺の海-沖縄・辺野古 (2015)沖縄が叫んでる
沖縄・辺野古の新基地建設を巡って、行政と反対派の攻防戦が続いている。その因縁と真実は三上智恵監督『標的の村』(13)でも白日の下に晒されたが、争いはさらに激化。しかし怪我人や逮捕者が出ないと、特に本土では報道されないのが現実だ。だが、カメラはつぶさに事態の推移を写す。続編を製作中の三上監督しかり、本作の藤山幸久&影山あさ子らフリーの映画監督たちの手によって。
本作は昨年夏から新基地反対を掲げる翁長雄志知事誕生までを記録している。日々、繰り返される衝突と弾圧に、民意が届かない虚しさが募る。これは沖縄を写しただけではない。言わずもがな、日本の至る処で起こっている市民運動の縮図である。
この短評にはネタバレを含んでいます