アナーキー (2014):映画短評
アナーキー (2014)シェークスピアの人物像は今見ても"いる、いる"の説得力
なぜ、大作映画ではないのに、こんなに多数の人気俳優が出演しているのか。その理由は、映画を見て納得。登場人物はみな個性が強く、それぞれ見せ場がある。俳優だったら演じてみたくなるのに違いない。シェイクスピア原作の舞台を現代アメリカに移した本作は、原作の人物描写が今でも"ああ、こういうタイプっている"と思わせる力を持っていることを再認識させる。ミラ・ジョヴォヴィッチがギャングの首領の妖艶で狡猾な妻を演じ、酒場の舞台で歌声も披露。ダコタ・ジョンソンは、純真な娘役で男装も見せる。イーサン・ホークの軽薄な詐欺師、アントン・イェルチンの甘やかされた息子など、俳優たちがみな自分の役を楽しそうに演じている。
この短評にはネタバレを含んでいます