恋人まで1％ (2014)：映画短評

それなりのキャリアもあり、恋愛もエンジョイしている20代のイケメンって本当にたちが悪いなと思う冒頭。ただしザック・エフロンの頭の軽そうな感じが無責任なヤリ逃げ男役にはぴったり！　その後、悪友とナンパに繰り出す状況だけで先の展開が読めるが、今どきの若い男たちが交わすくだらない恋バナに意外な愛の真理が詰まっているので、「カレの気持ちがつかめない」と悩む女性なら学べることが多数あるはず。脚本も書いたトム・ゴーミカン監督が繰り出す台詞はかなりリアルで、役者たちのアドリブも多かったかもと思わせる。下ネタ系やトイレ系のギャグが多いのは個人的には気に入ったが、上品な女性はちょっと嫌かもね。

「ハングオーバー」は中年男の友情ものだが、こちらはそのアラサー男子版。同世代同性の需要があるかどうかはさておき、実年齢も同い年の若手男優３人の演技合戦という視点で見るとおもしろい。ラブコメなので、演技力だけではなくコメディのセンスも問われるところ。主人公は「ネイバーズ」のザック・エフロン、その親友２人は各種映画賞で注目を集めた２人、「セッション」のマイルズ・テラーと「フルートベール駅で」のマイケル・B・ジョーダン。３人が各自の持ち味を自覚して魅力を競い合うのが見もの。テラーとジョーダンは本作の後に「ファンタスティック・フォー」でスーパーヒーローチームを演じるが、２人の相性はよさそうだ。