ブレイク・ビーターズ (2014):映画短評
ブレイク・ビーターズ (2014)ブレイクダンスに自由と希望を求めた旧東独の青春群像
厳しい統制の敷かれた社会主義体制下の東ドイツで、折からブームとなったブレイクダンスに自由への希望を見出す若者たちと、彼らの存在に危機感を抱いた当局の駆け引きが描かれる。
お堅い役人たちが知恵をひねって考えついたのは、ブレイクダンスを“社会主義化”すること。確かに、庶民の不満を逸らすため西側の流行文化を骨抜きにして取り入れることは、筆者が暮らしていたソ連でもよくあった。まるで似て非なるダサいものになっちゃうんだけどね(笑)。
全体的なテンポの悪さは気になる点だが、冷戦時代の知られざる一面を垣間見るという意味では面白い。「フェーム」そのまんまなラストにもニンマリだ。
この短評にはネタバレを含んでいます