ライカ (2017):映画短評
ライカ (2017)同性愛に厳しいロシアで撮られた女の子同士のラブストーリー
近年、旧ソ連圏で映画を作っている今関あきよし監督が、ロシアのモスクワを舞台に撮った最新作。超甘えん坊で面倒くさいロリ系日本人女子ライカと、そんな彼女に振り回されつつも離れられないロシア人女子ユーリャによる、女の子同士のラブストーリーだ。
といっても、いわゆる同性愛映画とはちょっと違う。彼女たちの関係は、未熟さゆえの依存心に起因する疑似恋愛的なもの。ゆえに、どちらかが精神的に自立すれば、あっという間に脆くも壊れてしまう。
繊細で傷つきやすくて猛烈に天邪鬼なライカを演じる宮島紗絵の不思議少女っぷりが出色。ポップでガーリーなテイストも、『アイコ16歳』などアイドル映画で知られる今関監督らしい。
この短評にはネタバレを含んでいます