マイ ビューティフル ガーデン (2016):映画短評
マイ ビューティフル ガーデン (2016)ライター2人の平均評価: 3
ガーデニングを通して人生や世界の豊かさを知る
身の回りの全てが自分の計算通りに規則正しくなければ気が済まない。そんな不完全恐怖に取りつかれた若い女性が、そう簡単には人間の思い通りにならないガーデニングを通して、自分の殻に閉じこもった生き方や考え方を変えていく。
個性的な変わり者ばかりの登場人物、スクリーンを彩る美しくも鮮やかなイングリッシュ・ガーデン。予想通りに進むストーリー展開はちょっと物足りないが、どこか寓話的な雰囲気の漂う世界観とチャーミングで軽やかな語り口は魅力だ。
主演ジェシカ・ブラウン・フィンドレイも可憐で可愛らしいが、『シャーロック』のモリアーティとはまるで別人なアンドリュー・スコットの良い人っぷりは新鮮!
なにしろ"変人"と"ガーデニング"は英国の特産物なので
"変人"と"ガーデニング"は、英国の名産品。この名産品2つを絡めた物語に相応しく、物語の舞台は現代だが、衣装も建物も街並みも古き良き英国の世界。「ダウントン・アビー」的な英国趣味がたっぷり味わえる。
しかも"変人"は2人。ひとりは定番の一人暮らしの老男性だが、もうひとりは若い女性。物が平行か垂直に配置されていないと居心地が悪く、植物が苦手な変わり者を「ダウントン・アビー」の三女シビル役のジェシカ・ブラウン・フィンドレイがキュートに演じる。「SHERLOCK」のモリアーティことアンドリュー・スコットが、幼い娘2人を男手一つで育てるよき父親という意外な役を演じているのもちょっとオイシイ。