バーフバリ 伝説誕生 (2015):映画短評
バーフバリ 伝説誕生 (2015)インド映画が「ロード・オブ・ザ・リング」に出会った
インドの英雄伝説を「ロード・オブ・ザ・リング」の表現形式で描くとこうなる。しかしそれだけではなく、古典的エンターテインメント系インド映画らしさをキープしているところが魅力。「ロード~」の格調高さとある種のリアリズムを導入しつつ、いきなり歌って踊っちゃうし、セピア調のトーンが突如として極彩色になっちゃうのだ。英雄伝説の基本構造が似ているのと、大空間での戦闘シーンが共通しているせいもあり、旧約聖書の英雄モーゼを描く「エクソダス:神と王」を思い出させもする。壮大なスケールで異世界を描く映画好きにはたまらない1作。こういう映画を見ると、日本神話を現在の映像技術と文法で描く映画が見たくなる。
この短評にはネタバレを含んでいます