MOTHER FUCKER (2017):映画短評
MOTHER FUCKER (2017)実は珠玉の「感動作」です!
ロック・ドキュメンタリーとしては地下日本の偉人シリーズ、“Less Than TV”の密着物だが、むしろニューファミリーの考察というアングルで観て欲しい傑作だ。親が若い頃の自己実現の延長に居て、その趣味性(文化)に子供が触れて育っているマンション住まいの核家族――と言えば、これは現代日本のスタンダードな都市生活者の姿である(ウチもそう)。
映画は小学生の一人息子・共鳴君が自身Vo.を務めるバンド(!)チーターズマニアのデビューライヴの日に向けて進む。この構成が秀逸で、家族3人チームの葛藤がひとつの成功体験に結実していく。息苦しいと言われる世の中だが「楽しく生きる」やり方はいくらでもあるのだ。
この短評にはネタバレを含んでいます