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3D彼女 リアルガール (2018):映画短評

3D彼女 リアルガール (2018)

2018年9月14日公開 115分

3D彼女 リアルガール
(C) 2018 映画「3D彼女 リアルガール」製作委員会 (C) 那波マオ/講談社

ライター3人の平均評価: ★★★★★ ★★★★★ 3.7

天本 伸一郎

ギャップが生む笑いが楽しいラブコメ映画

天本 伸一郎 評価: ★★★★★ ★★★★★

若手俳優にコメディ要素の強い芝居を活き活きと演じさせることに長けた英勉監督らしく、オタク男子と美少女の恋愛というギャップを活かし、ちゃんと笑わせてくれるラブコメ映画。アニメとの合成や誇張した表現などの織り交ぜ方もうまく、ポップにテンポよく楽しませてくれる。ただ、コメディ要素の強い前半に比べ、後半はものすごく定番すぎる少女漫画的展開に陥ってしまうため、原作どおりとはいえもうひとひねりしてほしかった。フィギュアのような美少女役の中条あやみと振り切った芝居を見せる佐野勇人など役者陣は好演しているが、脚本的にヒロインの設定をうまく伝えきれていないため、『リアルガール』に見えにくいところも残念。

この短評にはネタバレを含んでいます
なかざわひでゆき

ラブコメ量産に辟易している映画ファンにもおススメ

なかざわひでゆき 評価: ★★★★★ ★★★★★

 これはなんともキュートな愛すべきラブコメディ。コミュ障で自己嫌悪の塊みたいなオタク少年と、素直で真っすぐで自信に満ちた美少女のロマンスを、アニメやミュージカルを駆使したポップでオフビートな演出で軽快&爽快に描く。スクール・カーストを題材にしながらも、あえて悪意のあるキャラが出てこないところもいい。
 終盤の超ベタな「泣き」要素には賛否あると思うが、しかしあくまでもこれは「おとぎ話」ですから!というスタンスが明確なので、意外にすんなりと受け入れられる。非モテ童貞男子のややこしさ炸裂な佐野勇斗は好演だし、中条あやみの伸び伸びとした個性も魅力的。量産されるラブコメに辟易している人にもおススメだ。

この短評にはネタバレを含んでいます
くれい響

できれば、後半はなかったことにしてほしい!

くれい響 評価: ★★★★★ ★★★★★

『ヒロイン失格』のスタッフ再結集だけに、英勉監督ワールド全開! まだまだ雰囲気だけの中条あやみの使い方も正しく、楽しそうにガチオタを演じる佐野勇斗も『青夏』のイケメンキャラよりハマってる。ギャグ&顔芸の応酬で、周囲も巻き込むわちゃわちゃ感も巧く、『トリガール』超えの予感もしたが、主要キャラよりモブが盛り上がるハロウィンパーティから5年後のドラマ展開が、とにかく酷い! 三浦貴大演じる医師の変貌ぶりなど、脚本・演出のやっつけ仕事っぷりは、言葉にならないほどだ。そんな弱点は福田雄一監督と共通するだけに、『50回目のファーストキス』のような設計図があるリメイクも見てみたいところだ。

この短評にはネタバレを含んでいます
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