ロダン カミーユと永遠のアトリエ (2017):映画短評
ロダン カミーユと永遠のアトリエ (2017)ロダンの魂が憑依したようなヴァンサン・ランドンの大熱演
フランスを代表する彫刻家オーギュスト・ロダンの半生を描いた、名匠ジャック・ドワイヨンの4年振りとなる最新作。物語はロダンとカミーユ・クローデルとの愛憎関係、代表作『地獄の門』の制作に注ぐ情熱、そしてバルザック像との格闘の3つが軸となる。
まるでロダンの魂が憑依したようなヴァンサン・ランドンの熱演は圧倒的で、アトリエや製作工程を丁寧に再現した美術スタッフの仕事ぶりも見事なのだが、肝心のストーリーはかなり散漫な印象を受ける。
特にカミーユとの関係は表層的にしか描かれておらず、ブリュノ・ニュイッテン監督の名作『カミーユ・クローデル』の姉妹編的な比較対照を期待すると肩透かしだ。
この短評にはネタバレを含んでいます