プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード (2016):映画短評
プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレード (2016)プラハの美しい街と建造物が見どころの華麗な歴史メロドラマ
モーツァルトのオペラ『ドン・ジョヴァンニ』には実在のモデルがいたのではないか?という仮定に基づいた歴史メロドラマ。プラハを訪れたモーツァルトは、前途有望な新進歌手スザンナに惹かれるものの、そんな彼女に権力を笠に着た暴君サロカ男爵の毒牙が迫る。
さながらモーツァルト版『恋するシェイクスピア』。ハーヴェイ・ワインスタインも真っ青なセクハラ親父、サロカ男爵の極悪非道な厭らしさは強烈だが、ストーリーそのものは割とありきたりだ。
ただ、古都プラハでロケされたゴージャスで華やかな映像美は素晴らしいし、ヴィスコンティの『夏の嵐』さながらのオーセンティックなオペラ・シーンも見応えがある。
この短評にはネタバレを含んでいます