目撃者 闇の中の瞳 (2017):映画短評
目撃者 闇の中の瞳 (2017)人間の欲望をむき出しにする監督の才能に注目!
セクシータレントを乗せて交通事故を起こした政治家をスクープした記者もまた事故を起こし、その車にも因縁が!? というつかみで霊魂系ホラー?と思いこんだら、物語が予想外の方向に転がり始めて興奮。布石の置き方も回収の仕方も巧みだし、登場人物の造形が多面的なのが魅力的だ。チェン・ウェイハオ監督は、あらゆる出来事を多角的に見つめて人間の欲望をむき出しにしていく。本作は劇場長編2作目らしく、今後の活躍が期待できる逸材なのは明らか。またスクリーンに登場した瞬間から異様な空気感をまとっているメイソン・リーに目が釘付け。本当のサイコパスなのではと思わせる演技力に圧倒された。
この短評にはネタバレを含んでいます