フラットライナーズ (2017):映画短評
フラットライナーズ (2017)ライター2人の平均評価: 3
オリジナル好きなら優しい目で観れる
「パンドラの箱」を開けてしまった医学生を演じるのが、旬の若手俳優だったオリジナルに比べ、キャスティングの弱さが目立つ。とはいえ、オリジナルのファンを裏切るまさかの展開やJホラー要素など、『ミッション: 8ミニッツ』のベン・リプリーによる脚本は決して悪くない。もちろん、今度は教授として登場するキーファー・サザーランドのゲスト出演も嬉しいが、珍品『デッドマン・ダウン』に続く、ニールス・アルデン・オプレヴ監督の演出があまりに平坦すぎて、どうも乗り切れない。ただ、あまりにジョエル・シュマッカー監督を意識しすぎたか、ラストは『セント・エルモス・ファイヤー』になっているので、なんだかんだ許せてしまえる。
ホラーエンターテインメント的な面白さの増したリメイク版
ストーリーや設定に若干の変更は加えられているものの、基本プロットは’90年版とほぼ同じ。死後の世界に興味を持った医学生たちが、こっそりと臨死実験を行ったところ、次々と不可解な現象に見舞われていく。
オリジナルに比べてストーリーのテンポは良く、心臓ドッキリのショックシーンも満載。映像技術の進化によって死後の世界や怪現象の描写も派手になった分、よりホラーエンターテインメント的な面白さは増した。
ただし、演出も脚本も平坦で独創性に乏しい。果たしてリメイクをする意味はあったのか?との疑問も湧く。むしろ、当初伝えられたように続編として、プロットから新たに練り直した方が良かったかもしれない。