ダウンレンジ (2018):映画短評
ダウンレンジ (2018)「アメリカの田舎は怖い」映画の系譜に属する極限スリラー
人里離れた田舎道でワゴン車がパンク。だだっ広い荒野のど真ん中で立ち往生した若者たちが、遠く離れた森のどこかに潜む謎のスナイパーによって命を狙われる。北村龍平監督らしいソリッドシチュエーション・スリラーであり、「アメリカの田舎は怖い」映画の系譜に属する作品だ。
敵の視界から隠れる場所はワゴン車の陰だけ。携帯の電波もほとんど届かない。そんな絶体絶命の状況下でのサバイバルは緊張感があるし、元軍人と思しきスナイパーの正体や動機を最後まで一切明かさない潔さもいい。ただ、このシンプルな設定を90分間引っ張るのはやや無理があり、無名の若者で固められたキャスト陣の芝居も学生演劇の域を出ない。
この短評にはネタバレを含んでいます