いろとりどりの親子 (2018):映画短評
いろとりどりの親子 (2018)家族の数だけ幸せの形がある
ダウン症に自閉症、低身長症にLGBT。世間一般的に「普通」じゃないと言われがちな子供を持つ6組の親子に密着し、彼らがいかにして問題を乗り越え、家族の絆を育んできたのかを丹念に記録したドキュメンタリー映画である。誰一人として同じ人間などいない。「違い」とはすなわち「個性」だ。理屈では分かっても、しかしやはり多くの親は戸惑い悩む。その困難を克服する最大の力になるのが愛情だ。ダウン症の子供を「愛情が湧く前に施設へ預けた方がいい」と医師に勧められた母親が言う。「愛情ならとっくに沸いている。何か月もお腹にいたのよ」と。人それぞれの命は等しく尊く、親子の情は海より深い。改めてそう思わせられる。
この短評にはネタバレを含んでいます