ホフマニアダ ホフマンの物語 (2018):映画短評
ホフマニアダ ホフマンの物語 (2018)まるで目を開けながら見る夢のよう
「砂男」などのドイツ後期ロマン派幻想小説の鬼才E.T.A.ホフマンの世界と、ストップモーション・アニメという手法が、似合わないわけがない。そもそも、眼球を集める砂男や人間そっくりの自動人形、下半身が蛇の娘を演じるのは、人間よりも人形が得意。人間なのか魔物なのか判別できない存在も、人形たちなら巧みに演じてくれる。
そのうえ、物語は事実と妄想の境がぼやけたまま、ホフマン自身の半生に、彼の小説「黄金の壺」「砂男」などが重なって層を成し、同じ人形が場面によって別の顔を見せる。物語の層は次々に変わるのに、画面の色合いはずっと淡く柔らかな中間色のまま。まるで目を開けていながら見る夢のようだ。
この短評にはネタバレを含んでいます