空の青さを知る人よ (2019):映画短評
空の青さを知る人よ (2019)ライター2人の平均評価: 3.5
吉沢亮の声の使い分けが尋常じゃない!
おなじみ秩父を舞台に、本来見えないものが見えてしまう「あの花」感や、大舞台に向けて物語が運んでいく「ここさけ」感など、期待を裏切らない展開であると同時に、“超平和バスターズ版『バック・トゥ・ザ・フューチャー』”なLOVE要素もあったりと、かなり詰め込んでいる。青春モノに見せかけ、じつはアラサー世代の背中を押す人間ドラマだが、声優初挑戦にして18歳と31歳の声を見事に使い分ける吉沢亮が尋常じゃないぐらいスゴい! そんななか、あまりに唐突な新海誠風クライマックスが気になる。実写化不可能なのは分かるが、今度はあいみょんの楽曲を流して、すべてアリにしてしまう、恐るべし川村元気マジックだ。
青春の終着点“ガンダーラ”
『あの花』『ここさけ』の超平和バスターズによる“秩父アニメーション”第三弾。
30代のメインキャラクターを筆頭に大人パートが大きく増えています。過去の自分と決着をつけるという話は今までもありましたが、本に過去の自分を出してくると言うのはアニメーションならでは。
風景シーンなどは時折実写かと見間違えるほどですが、時々振り切った思い切り虚構の描写があってそれがまた楽しいです。
吉沢亮の一人二役はなかなかうまく、特に対峙する新旧の自分が部分はよく演じ分けられています。
ゴダイゴの名曲「ガンダーラ」が響きます。