守護教師 (2018):映画短評
守護教師 (2018)ライター2人の平均評価: 3.5
こんな教師がいたらJKも安心です
“聖職”とは思わないが、未成年買春で逮捕される教師のニュースを見るたびにトホホな気分になる。本作はそんな気分を吹き飛ばす痛快作だ。田舎の女子校に体育教師として赴任した元ボクシング・コーチのギチョルが生徒失踪事件に巻き込まれたのをきっかけに物語が動き出し、田舎町の闇が明らかに。主演のマ・ドンソクは怖いもの知らず役が似合うが、今回は演技派K・セロン演じる気の強いJKにタジタジの心優しき巨人役。マブリーさ全開だし、セロンとの相性もとてもいい。もちろんクライマックスではお得意の体当たりアクションで事態を正してくれるわけで、高校時代にこんな教師に教わりたかったと思うばかり。
ドンソク、本領発揮!
今やMCUに参戦するほどの世界的な俳優となったマ・ドンソク。そのタフで大らかで、少々粗野かつファニーな個性を活かした企画であるのは間違いなく、地方の女子高に赴任した元ボクサーの体育教師というキャラクターは実にハマッている。
女子高に置かれたドンソクという設定だけでも、そのおかしさは伝わるだろう。しかし物語は謎解きが深まるほどシリアスな色味を増し、クライマックスでは彼らしいパワフルな肉弾アクションも楽しめる。
怪しい人物の幅が狭い点に物足りなさを覚えるものの、地方都市の闇の深さにサスペンスの妙味が宿る。『アジョシ』の名子役キム・セロンの成長ぶりも光り、思春期の繊細な体現に唸った。