ハッパGoGo 大統領極秘指令 (2017):映画短評
ハッパGoGo 大統領極秘指令 (2017)ライター2人の平均評価: 4
ワン・アイデアで軽快に突っ走るストーナー映画
マリファナ合法化した国ウルグアイだが、実際は供給が追いつかなかった!? そんな意外な事実から発想した映画だから、事実と虚構が入り混じる展開に笑いっぱなし。まずウルグアイ政府の指令を受けるのが違法行為で逮捕された薬剤師とその母だし、二人がマリファナを探す方法がまたバカバカしくて爆笑。お試しマリファナでハイになったりもするし。とはいえ、ドキュメンタリー的な手法を使っているのでアメリカでのマリファナ合法化運動の実態などもよくわかる。エル・ペペとして国民に愛されたホセ・ムヒカ元大統領が本人役で出演しているのにもびっくり。茶目っ気のある国民性のようです。
社会風刺が成立する国にバンザイ!
笑いのテイストは、フェイクドキュメンタリーを仕掛けて社会の病巣をあぶり出すサシャ・バロン・コーエンに近い。
世界初の大麻合法に踏み切ったものの、様々な問題が生まれているウルグアイ。
事態を招いた張本人である当時のムヒカ大統領を引っ張り出し、
ウルグアイだけではなく合法化が進む米国まで巻き込んで法の盲点を突きながら笑いに変える。
ウルグアイのサシャなので好き嫌いは分かれそうだが、攻めた姿勢は買いたい。
何より、エンディングのムヒカ元大統領の言葉が胸に響く。
「政府高官を笑い飛ばす。共和国的なことに意味がある」と。まさに!
凡庸な日本タイトルが増えた中、シャレの効いたタイトルもまた良し。