映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ (2019):映画短評
映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ (2019)マイノリティなキャラに心癒される“逆詐欺映画”
脂身99%のとんかつとエビフライのしっぽの食べ物コンビに代表されるように、社会におけるマイノリティなキャラたちの日常と居場所。彼らが言葉を発することなく、動きと心の声だけで感情を表現する演出はさすがだ。絵本の世界に入り込む展開は、いかにも映画的だが、どこかホラー映画的な地下室から始まる流れは、70年代「鶴光のオールナイト・ニッポン」発で流行した童話パロディのようであり、井ノ原快彦の優しいツッコミとの相乗効果で、オトナの癒しにもなる。さらに、映画オリジナルキャラの“ひよこ?”の存在はミステリー色を強めると同時に、“逆詐欺映画”としてトリガーに。とはいえ、泣きのハードルはそこそこに!
この短評にはネタバレを含んでいます