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キューブリックに愛された男 (2016):映画短評

キューブリックに愛された男 (2016)

2019年11月1日公開 82分

キューブリックに愛された男
(C) 2016 Kinetica-Lock and Valentine
ミルクマン斉藤

天才にとことん頼られた普通人から見た天才。

ミルクマン斉藤 評価: ★★★★★ ★★★★★

スピード狂だった“天才”にひょんなことからお抱え運転手に雇われ、滅私奉公に近い関係になった元F1レーサー、エミリオ・ダレッサーノの物語。『バリー・リンドン』撮影の5年弱、ロンドンとアイルランドをひっきりなしに往復させられ、レーサーとしての道を断念させられたあげく、けっきょく事務所の管理人のようにこき使われるようになる彼。それでも「映画人ではない」という一点で“天才”の優しさがあちこちに垣間見えるところが知られざるところだ。職を退いてイタリアに移住するも、生きがいを失ったエミリオが『アイズ ワイド シャット』の現場に復帰した際のエピソードなどに“天才”の人間性がわずかに判る。

この短評にはネタバレを含んでいます
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