15ミニッツ・ウォー (2018):映画短評
15ミニッツ・ウォー (2018)'70年代風の演出も冴える実録フレンチ・アクション
フランス領ジブチ共和国で’76年に起きたバスジャック事件を描いた実録アクション。同国の独立と政治犯釈放を求める武装組織がスクールバスをジャックし、5人の特殊部隊スナイパーと1人の女教師が人質となった子供たちを救おうとする。フランス政府の役人は万が一の時に責任を取りたくないもんだから、やっている感を演出するだけで肝心の決断はズルズルと先送り。結局、最前線の人々が一か八かの選択を迫られていく。そのヒリヒリとした緊張感をキープするという意味でも、およそ90分の尺でまとめ上げたフレッド・グリヴォワ監督の判断は賢明。スプリットスクリーンを駆使した、モロ’70年代風のオープニングもいい感じだ。
この短評にはネタバレを含んでいます