マイ・ビューティフル・デイズ (2016):映画短評
マイ・ビューティフル・デイズ (2016)迷える教師と生徒たちの心のふれ合いが味わい深い
教師と生徒のたった3日間の小旅行を描いただけの作品が、これほど豊かで味わい深いとは!口が達者で自信家の女王様、恋に恋する自由奔放なゲイ少年、そして行動障害を持つ内気な少年。いろいろと難しい年頃の高校生3人を引率するのは、自身も仕事と私生活の悩みを一人で抱え込んだ孤独な女教師だ。そろそろ若いとは言えない年齢となり、かつてのような仕事への理想と情熱も失いかけている。そんな燃え尽き症候群のヒロインが、生徒たちに翻弄されると同時に彼らから学び、教師として大人としての在り方を模索していく。ブレイク直前のティモシー・シャラメも初々しいが、なにより主演リリー・レイブの繊細な演技力に唸る。
この短評にはネタバレを含んでいます