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裏アカ (2019):映画短評

裏アカ (2019)

2021年4月2日公開 101分

裏アカ
(C) 2020 映画『裏アカ』製作委員会
相馬 学

SNSをさまようブランク・ジェネレーション

相馬 学 評価: ★★★★★ ★★★★★

 SNSというツールから見える現代人の孤独の断面を、ビビッドにとらえており、興味深く見た。

 承認欲求に突き動かされて始めた裏アカが、それ以上の欲求を引き起こす。出会いを経てSNSを離れ、誰かと一緒にいたいと思うのは自然な流れだが、そもそもの発端である裏アカが足を引っ張る。全編にたれこめるヒンヤリとした空気は、現代人のからっぽの心の表われのよう。それだけに、主人公ふたりが笑顔で過ごした初対面のシーンが強く印象に残る。

 それにしても、『火口のふたり』に続く瀧内公美の熱演に、またも目を見張った。声の変化だけでキャラの“表”と“裏”や、周囲の人々との距離感の違いが伝わる。これは凄い。

この短評にはネタバレを含んでいます
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