NETFLIX 世界征服の野望 (2020):映画短評
NETFLIX 世界征服の野望 (2020)ライター4人の平均評価: 3.8
初期の歴史を軽快なテンポで語る
Netflixの歴史を軽快なテンポで語るドキュメンタリー。筆者は赤い封筒に入ったDVDをNetflixからレンタルしていた頃からの会員だが、それ以前の駆け出しの会社だった頃の話も、とても興味深かった。副題は、むしろ「ブロックバスタービデオとの戦い」の方がふさわしい。今のような世界征服をしていくのはオリジナル配信作品を作り始めてからだが、その部分には映画が始まって1時間半経ってからようやく触れられるのだ。この映画はこれで十分面白いものの、オリジナル作品でどうやってハリウッドのスタジオを圧倒し、世界征服をしていったのかに絞る別の映画がもう1本作られたら、ぜひそれも見たいと思う。
ビデオレンタル世代なら胸アツ!
あえて、映画館で観るネトフリ史。最大のライバルでもあったブロックバスター社を説明するうえで、しっかりビデオレンタル史から語られるほか、DVD時代に突入し、配送サービスを経て、近年の配信戦争に至るまでの流れをしっかり網羅。そのため、同じ時代を生きてきた映画ファンならTSUTAYAやGEO史と重ね合わせ、胸アツになること間違いなしだ。ただ、VS.ブロックバスター戦に時間を割きすぎたか、「ハウス・オブ・カード 野望の階段」以降の映画業界での快進撃が、やたら駆け足すぎるのが悔やまれる。当事者が『ブライト』『クローバーフィールド・パラドックス』をバッサリ斬るコメントなど、めっちゃ面白いのだが!
エンタメの新章を開いた激しいビジネス競争
ストリーミングサービス界の雄NETFLIXの創生とブロックバスターとの攻防、快進撃の秘密を関係者の証言で追っていて、臨場感たっぷり。シリコンバレーのスタートアップ会社の成功譚がビジネス面とテック面でわかりやすく語られ、誰もがメンションするのがR・ヘイスティングというヴィジョナリーの存在。スティーブ・ジョブズもその才能を認めていた創業者が強力なライバルが増えているNETFLIXを今後どう展開させるのかがさらに気になる仕掛けとなっていた。ブロックバスターにはお世話になっただけに、オールドスクールな実業家にとどめを刺された同社の終焉が実に悲しく、老兵はただ去りゆくのみなのね。
NETFLIXの見方が変わる
今や映画・映像会社として大きな存在となったNETFLIX。特にコロナ禍の今年はその存在感は増すばかりです。
そんなNETFLIXの短くも骨太な創業からの歴を知ることができるのが本作。
煽情的な邦題が付きましたが、実は非常に骨太なドキュメンタリーでした。
NETFLIXオリジナル作品の見方が変わります。
『キャプテン・マーベル』のあのシーン案内身を持つとは思いませんでした。
誤解があるようですが、NETFLIXの配信作品ではなく劇場公開作品です。