キャラクター (2021):映画短評
キャラクター (2021)ライター2人の平均評価: 4
唯一無二の存在感を放つセカオワFukase
残虐な猟奇殺人犯との攻防戦に、しっかり攻めたグロ描写。そして、真相を追う刑事役を演じる小栗旬など……。いろんな意味で、『ミュージアム』を思い起こしたりしながら、それも含めて、なかなか見応えあるサイコ・サスペンスである。一見単純そうに見えながら、意外と深いストーリーラインに、出版業界あるあるやら、ほどよい伏線回収など、いろいろと計算されており、そこにはオリジナル作品としての意地のようなものも感じる。どちらかというと、安定な芝居を見せる菅田将暉や高畑充希に対して、演技初挑戦となるセカオワFukaseが予想以上の大健闘。気色悪さを強調し、唯一無二の存在感を放っている。
菅田&Fukaseの顔合わせで終わらない
菅田将暉&SEKAI NO OWARIのFukaseの組み合わせというだけでも、”引き”が強いのですが、それに終わらないしっかりしたスリラーに仕上がっています。
スラッシャー的な描写も出すところはしっかりと躊躇なく出していて、メジャーエンタメの枠組みをキープしつつも相応の覚悟を感じます。
小栗旬&中村獅童の刑事コンビは一世代上の大人の風格を漂わせて映画にメリハリを利かせています。
そして何よりFukase!。瞬きしない異様さは毎回使えるキャラクターではありませんが今回はピタリとはまりました。