14歳の栞 (2021):映画短評
14歳の栞 (2021)学校生活がすべてだった、あの頃。
まるで動物生態ドキュメンタリーのように、「中2の3学期に密着」という、かなり興味深い一作。友だちや部活などの学校生活がすべてだった頃、クラスのお調子者から登校拒否の生徒まで、35人全員が主役。劇伴の力もあり、120分の尺も飽きさせない。土佐兄弟以上に、リアルな“男子生徒あるある”なども映し出され、女子の冷めた視線も突き刺さるが、やはり盛り上がるのはバレンタインやデートといった恋バナ系。とはいえ、いちばん感情移入してしまうのは、いろいろ抱えていそうな担任(渡辺淳之介似)。字幕に関しては賛否ありそうな気もするが、一本の映画として観ると、終盤にもうちょい大きな見せ場が欲しかった感はアリ。
この短評にはネタバレを含んでいます