ジャーニー 太古アラビア半島での奇跡と戦いの物語 (2021):映画短評
ジャーニー 太古アラビア半島での奇跡と戦いの物語 (2021)日本の全面協力で生まれたサウジアラビア初の劇場用アニメ
キリスト教徒のイエメン総督アブラハ率いる象の軍隊がイスラムの聖地メッカを襲った「ゾウの年(西暦570-571)」の物語を主軸としながら、イスラム教の聖典「クルアーン」に伝わる3つの有名な説話を挿入した日本・サウジアラビアの合作アニメ。一応、企画自体はサウジアラビア側が主導したようだが、しかし製作現場は東映アニメーションが仕切っているため、仕上がりの印象はほぼ日本のアニメである。アラビア半島の歴史やイスラム教に馴染みの薄い日本の観客でも、古代戦記物ファンタジーとして楽しめるだろう。なにより、日本の全面協力によって誕生したサウジアラビア初の劇場用アニメという歴史的な意義は大きい。
この短評にはネタバレを含んでいます