シュシュシュの娘 (2021):映画短評
シュシュシュの娘 (2021)陰キャなヒロインが覚醒!
入江悠監督10年ぶりのインディーズ作品だけに、『ビジランテ』でも描いていた公文書改竄や移民排斥だけでなく、桜を見る会や小池ネタも盛り込むなど、かなりやりたい放題に仕上げた社会派エンタメ。陰キャなヒロインが覚醒し、「必殺仕事人」と化す展開だけに、かなり荒唐無稽な話にも見えるかもしれないが、監督お得意の長回しによるユルさやシュシュシュなエレクトロポップが、妙なリアリティを醸し出す仕上がりに。一見ムダ遣いにも見える井浦新の使い方も悪くないが、ジャッキー映画好きな入江監督なら、ヒロインが山奥に籠る展開から師匠に秘儀を伝授される特訓シーンが観たかったところ。
この短評にはネタバレを含んでいます