ヴォイス・オブ・ラブ (2020):映画短評
ヴォイス・オブ・ラブ (2020)作り手のセリーヌ・ディオン愛がハンパない
セリーヌ・ディオンならぬアリーヌ・デューの半生を描いたフィクションであるが、本人同様14人兄姉の末っ子として生を受け、天才歌姫として世界に羽ばたき、自分の才能を見出したプロデューサーと歳の差婚など、ほぼセリーヌの人生をなぞった展開。小気味よい編集とともに、じつはセリーヌが気に入ってない『マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン』などのヒット曲や時代を彩った名曲が一人の女性の生き様を彩る。口パクとはいえ、監督・脚本も務めたヴァレリー・ルメルシエのなりきりパフォーマンスもさすがだ。ただ、日本映画なら、じっくり描くであろう感情的なドラマをバッサリ切るあたりは賛否あるかもしれない。
この短評にはネタバレを含んでいます