おじドル,ヤクザ (2021):映画短評
おじドル,ヤクザ (2021)まっすぐゆえに、愛おしく見える
タイトルだけだと、かなりキワモノ感満載に見えるが、潔癖症なヤクザと地下アイドルという、不器用な同世代のおっさんの交流を描いたオフビート・コメディ。まっすぐなゆえに、“あずぽん”(活動拠点が下北沢CLUB251!)のキャラが次第に愛おしく見えてくる妙な面白さに、たしろさやか演じる一服の清涼剤的存在なヒロインとのエピソードがいきなり転調するVシネ感。とはいえ、“あずぽん”の古参ファン3人衆の活躍など、基本は王道の人情ドラマで構成されており、粗削りながら、なかなかの見応え。トラウマを背負った時代遅れのヤクザを好演し、監督・脚本・音楽なども担当している大川裕明の多彩っぷりを堪能できる。
この短評にはネタバレを含んでいます