消えない罪 (2021):映画短評
消えない罪 (2021)ブロックの演技は良いが、ほかが邪魔をする
人気女優が役者根性を見せようと(つまり賞につなげようと)地味で冴えないルックスの役を選ぶというのは時々あること。今作のサンドラ・ブロックもそんな感じ。すでにオスカー受賞済みの彼女だが、大きな苦悩と秘密を抱き、ひたすら暗いこの役は、演じ甲斐たっぷりの美味しい役だったに違いない。実際、彼女は良いが、ほかの要素が邪魔をしている。冒頭から何度も入るフラッシュバックはそのひとつ。最後に控えるサプライズを示唆するべくやっているのだろうが、うるさすぎて逆効果なのだ。実年齢が57歳のブロックの妹が大学生という設定も不自然。姉妹でなく母娘にしたほうが感情面でももっと高まったのでは。
この短評にはネタバレを含んでいます