この街と私 (2019):映画短評
この街と私 (2019)この仕事に、やりがいを見つけ出す
日々やりたくない仕事に追われていた女性ADが、ふとしたことからやりがいを見つける物語。「葛飾の魅力」をレポートするなか、おススメされた銭湯は休業し、矢切の渡しの閑散とした光景に絶句。地域発信型映画ではあるが、お笑い好きでも、『男はつらいよ』世代ではない主人公の目に映る柴又の風景が、かなり微妙というのは、なかなか興味深いところだ。しかも、永井和男監督はテレビ制作会社出身だけに、上司の対応や会議風景などの“ADあるある”は、妙にリアル。そして、何はともあれ、主人公を演じる上原実矩が魅力的に撮られており、血走った眼でチキンカツ定食やハンバーガー、激辛せんべいにかぶりつく姿に★おまけ。
この短評にはネタバレを含んでいます